子どもの力を借り、大人が変わる

10月25日、県地場産センターを会場に、子どもの権利条約批准20周年記念「子ども・若者の声に耳を傾けて」(主催:親と子のリレーションシップほくりく)が開催され、教育総研からも事務局・研究員が参加しました。

権利集会4開会にあたり基調報告を行った代表の明橋大二さん(精神科医)は、子どもの荒れ、不登校、引きこもり、などへの支援のキーワードは、しつけ・学力ではなく「自己肯定感」、指導ではなく「エンパワーメント」、上下関係ではなく「パートナーシップ」だと考えている。子どもの力を信じ、子どもの力を借りることによって、大人も幸せになれ、そして初めて、子どもも大人も幸せな社会が築かれる、とまとめられました。

記念講演は菊池まゆみさん(秋田県藤里町社会福祉協会常務理事)による「ひきこもり支援から広がる地域づくり」です。藤里町は白神山地の麓に広がる、人口3800人の高齢化率4割の町、引きこもる若者を次々と家から出すことに成功したことで全国的に注目されている町です。働く世代の10人に1人が、家に引きこもっている、国の調査の5倍という数字が明らかになり、菊池さんたちの粘り強い働きかけで外へ連れ出す、注目されるとりくみはその支援事業です。「こみっと」という活動拠点施設をつくり、地域からの依頼事業を引き受ける、言わば「シルバー人材」の事業です。この事業に関わることで地域に関わり、地域から信頼されることで、自分をとりもどし、そして就労につながっていくというものです。まさに、明橋さんの提起されている3つのキーワードに合致するものです。

後半はパネルディスカッション、多田元さん(おーぷんはうす代表・弁護士)高木真理子さん(子ども夢フォーラム代表)という子ども支援事業に関わる2人に加え、注目されたのは、「とやま子ども権利条約ネット子ども実行委員」の高校生2人です。2人は小学生から委員に加わる中で、大人と対等に話ができるようになったし、発言することで、大人を理解できるようになったとのこと。子どもの意見を尊重するしくみづくり、これは大人の側の役割だとの確認がなされました。今、石川県内で「子どもの権利条約」を元に条例化がなされているのは、白山市と内灘町、ぜひこうした取り組みの広がりを期待したいものです。

権利集会3     権利集会1

  

 

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