活動報告

    6月30日、七尾鹿島労働福祉会館にて、平和教育部会の公開研究講座が開催されました。講師として部会研究員でもあり、長年にわたり地元七尾の戦争の歴史を掘り起こしてきた角三外弘さん(七尾強制連行問題を調査する会代表)にお願いしました。テーマは「七尾と戦争 地域の戦争被害と加害を考える」、学習会には教育総研研究員、組合員に、地元「九条の会」のみなさんも加わり、計47名が参加しました。
 角三さんはまず、「第二能登丸のそうなん」についてふれ、石川県には大きな空襲被害がないとされているが、この七尾湾には米軍が多数の機雷を敷設していた。敗戦直後の1945年8月28日に、「第二能登丸」という挽き船がこの機雷の爆発により、28人が死亡した。その事実を、角三さんは現職の時から仲間と調査を続け、当時子どもたちが制作したジャンボ紙芝居、これが2014年になり市が主催する平和写真パネル展に展示されるようになり、広報にも掲載されたとのことです。
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    6月5日、1回環境教育研究部会が開催されました。当部会では今年も研究課題の1つに「『共に生きる・命をつなぐ』ことを根底に据えた環境教育を提起し、子どもたちが現実を受け止め、そこから真実を見抜き、自ら選択する力を育てるための指針・方策を提示する。そのため石川県のそれぞれの地域の環境と防災教育と学校との関わりについて調査・研究をすすめる。」があります。 
 2015年度から、部会では青木賢人部会長(金沢大学)を中心に、県内各地でF.W.や公開研究講座を開催(HPで既報)するとともに、教育現場での実践に期待し、「提言」をまとめてきました。教育総研ではこの提言をその都度HP上に公開してきましたが、今年度はブックレットに取りまとめ、年内には発行できるように編集作業に入ることとしました。
 なお、今年度のF.W.と公開講座は8月26日(月)津幡町から内灘町周辺の環境や防災について学習する予定です。

6月4日、半沢所長を始め、事務局・研究員10名が参加し、県議会会議室を会場に、2019年度県教育予算説明会が開催されました。例年のように県教委からは庶務課や教職員課など各課から担当者に参加いただき、新規事業を中心に説明を受けました。その中で、昨年と同様に、「子どもたちと向き合う時間を十分確保するため」として、今年度も教職員の多忙化改善のとり組みを重要施策に挙げています。

質疑に入り、県は昨年から「多忙化改善」に向けたモデル校を設置したことで、時間外労働80時間を越える事例が減少したとし、今年度はさらにICT支援員、部活動指導員、スクールサポートスタッフの拡充を図るとしています。参加者から、中教審は厳しいガイドラインを出しているが、この予算配置ではとても達成できるとは思えない。早く工程表を示さないと人材も集まらない、との指摘に県は「努力」をするとのと答弁に終始しました。また、スクールサポートの配置は現場で喜ばれているが、昨年度比で一人あたりの単価が下がっているとの問いに、今年度は市町で人材を集める方針であり、負担もお願いしているとの答弁がなされています。
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5月30日、1回の平和教育研究部会が開催されました。この中で、来る6月30日(日)に開催される、フィールドワーク(F.W.)と公開研究講座の詳細が提案されました。講師をお願いしている角三外弘さんは、現在、本部会の研究員をお願いしていますが、現職の頃から地域の戦争記録を掘り起こしや遺族や生存者の証言を集める地道なとり組みをされてきました。また、強制連行により、七尾港で働かされていた中国人の調査にも深く関わって来られ、そうした長年にわたる活動をこのほど集大成されるとのことです。 公開ですので、一般の方も自由に参加できます。
 〇日時 6月30日(日)   
   10:30 F.W. 七尾食彩市場集合   
   13:30 講演会 七尾鹿島労働福祉会館(七尾市袖ヶ江町)   
   15:30 終了予定

 

 

当研究部会では、今回も会議の後段に講師をお招きしました。県原爆被災者友の会・西本多美子さんです。西本さんを含め、石川県内の被爆者たちが、卯辰山に建立した追悼像「平和の子ら」に合わせて20年前にできた歌を収録したCDがこのほど作られました。 西本さんは4歳で被曝された自らの体験を語りながら、「今回は自分の最後の仕事だと思っている。このすばらしい歌を後世に残したい」との強い気持ちが県教委にも届き、県内すべての小学校に届けられることとなりました。すでに県内では学校の平和集会で歌い継がれてきましたが、さらに県内全域で歌われることを願っていると訴えられました。教育総研でもCDを購入し、平和教育ライブラリー-に加えています。

    第1回教育政策研究部会が5月27日に開催されました。今回の主要なテーマの1つが「小学校教科書採択」です。2019年度は20年度より実施される学習指導要領改訂に対応した教科書が検定を経て、来る6月14日より2週間にわたって、県内各地で展示会が実施されます。また、一昨年採択された道徳教科書についても、同時に採択されることとなっています。
    この3月に公表された検定結果については、すでに報道もなされていますが、社会科では、政権の意向が反映した内容になっているとの指摘があります。①領土問題では政府見解を書き込ませる。②「憲法改正」を取り上げる。③自衛隊の記述が増加している。また、道徳教科書では2年前の検定で批判を受けた、パン屋を和菓子屋に、国旗と国歌の記述、安倍首相の写真掲載等はすべて、削除か改変がなされているとのことですが、どう表現されているかを確認すべきです。評価された「子ども権利条約」記述は掲載教科書が増加しているとのことです。英語が教科化されたことから、初めて英語の教科書が展示されます。教育現場では教科書使用の圧力が高まる中で、何を採択するかが重要になっています。研究部会では改めて展示会に参加し、意見反映をしていくことの確認を行いました。
 この日は、他に全国学力調査に関わり、依然事前練習が実施されていること、一部自治体で調査実施後の「自校採点」は自粛することが議会で表明されたものの、現場では依然としてコピー・採点業務が止まりません。学力調査が競争の具にされている中では、行政には抜本的対応策を求めていく必要があるようです。この1年、「教育政策」部会の課題は多く残されていることを確認しました。

 

 金沢の市民団体「こみきょー」(こども☆未来☆教科書@かなざわ)の学習会、「ココが問題!“こうしてみたら?道徳の授業”」が25日、教育プラザ富樫で開催されました。
 道徳が教科化されて小学校は1年、中学校はこの春から教育現場に教科書が入り、評価が求められています。周知のようにこの教科化の背景には安倍政権の強い意図が働いており、日本会議系の教科書が県内でも採択されるなど、憂慮すべき経緯がありました。金沢市は小中とも日本文教出版の教科書が採択されています。
 事務局からは小学校の「有名教材」である、①「かぼちゃのつる」や②「お母さんのせいきゅう書」などを例に、それらの教材がどのような扱われ方をしているか、①では、周囲に自由につるを伸ばすかぼちゃを「わがまま」と捉えて設問をする教科書が目立つといいます。ある教科書では教材の柱が「わがままばかりしていると」とされ、結局痛い目に遭うぞ、という脅しになっていたり、注意を聞いてがまんすることに誘導している。②では、「無償の母親の愛」を強調、家事労働を母親に特化、対価を求めることは良くないという日本の労働観、そうした所へ誘導しているとのではないのか。等の話題提供がなされました。
 会場には現職教員も多く、次々と現場の実態が語られました。多忙化の中で、つい付属のノートに頼ってしまう。教科書で扱われる教材が時代にそぐわず、子供たちに用語の説明をしなくてはならない。多様な意見を受け止め、結論を誘導しないよう気をつけている、等の意見が出されていました。一方では、道徳が教科化され、教科書があり、評価を求められることで、従来のような授業が展開できるのか、道徳の教科化がもたらす課題を明らかにする有意義な学習会となりました。

    4月11日に、2019年度のスタートを切る事務局会を開催しました。今年度は退任された田村光彰さんに代わり、教育政策部会と平和教育部会の部会長をお願いしている、半沢英一さん(元金沢大学准教授)と小南浩一さん(兵庫教育大教授)に部会長兼務のまま、共同代表をお願いしました。また、新たに事務局員として、浅村起嘉さん(前小松市議)にも入っていただきました。 
    教育総研は今年も政権が進める「教育再生」の企図を明らかにし、情報収集や批判分析を中心に研究活動を行うことを確認しました。また、引き続き平和や環境の課題についても、広く県民・市民に向けてホームページを活用した発信活動を行っていきます。本年度もよろしくお願いします。

 田村光彰さんには、いしかわ教育総研所長として、2006年から13年間、大変お世話になりましたが、3月15日の第2回事務局会をもって、退任されることとなりました。
 田村さんは1946年、仙台市生まれ、金沢大学法文学部独文修士卒、北陸大学で長く教鞭を執られました。石川県教組とも関わりが深く、県教育研究集会の共同研究者としてもお世話になってきました。専門でもあり、日独の戦争戦後反省の問題に造詣が深く、安倍政権の歴史認識については、ドイツとの比較分析から厳しい批判をされています。
 ユーモアたっぷりの人間性から、いつも教育総研の会議を和ませていただき、感謝の言葉もありません。これからのご活躍を事務局員一同、心からご祈念致します。

 

 教育政策部会が昨年11月30日に県教委へ提出し、引き続き記者会見で公開した「声明」(HPで既報)について、このほど改めて朝日新聞社より取材を受けました。
 対応した事務局・古河は、あの時期に声明を公表する意味、学力調査への子どもたちの受け止め、教職員の多忙化との関わり、県教委による評価問題への教育現場の対応、などについて説明しました。取材の中で、2016年3月、当時の馳文科大臣の談話や2017年12月に福井県議会が採択した意見書の意義についても触れ、石川県が「学力日本一」と持て囃される背景には理不尽とも言えるテスト対策がなされていることを明らかにしました。文科省が述べるように、この学力テスト結果は「学力の一部」であるのなら、過剰な競争を強いる「悉皆調査」や結果公表はまず止めるべきだと主張してきました。
 今回の報道は教育総研が主張してきた内容を真摯に受け止めていただいたと評価しています。

 1903 朝日記事(PDF)

   

   3月20日は、4回環境教育研究部会でした。この部会でも年間総括を協議し、後半は研究員でもある小坂聡さん(全農林中央執行委員)から、活動報告を頂きました。テーマは「食とみどり、水を守る活動」、この活動は全国集会として1968年に始まり、2018年で50回を数えています。主なとりくみはアジア・アフリカ支援米の活動、2000年以降、支援先はカンボジアとマリに絞られ、2017年度からマリ共和国へ集中、全国36道府県で30tになるとのことでした。輸送量の高騰などの課題はあるものの、全農林として歴史ある活動として維持する一方、組織としては食料・農政や環境問題の学習に活動を広げているとのことでした。環境部会はこの間、身近な所に目を向けた実践を訴えてきており、来年度も継続課題としていく予定です。
 3月28日は、4回平和教育研究部会です。総括には今年度、部会研究員が県内各地区の学習会に出かけており、実践の継承に努めてきたことが盛り込まれました。今回、年度最後の部会となり、小南浩一・部会長(兵庫教育大)から今日的な話題提供を受けました。テーマは「明治150年 日本の近代を再考する~日清・日露戦争を中心に~」です。安倍政権の明治維新賛美の背景やとかく指摘される歴史・憲法認識についても詳細な解説がなされ、育鵬社社会科教科書にも反映されてきた背景も指摘されました。平和教育部会では、来年度も各地区の学習会の要請に応えるべく、発信できる体制を取っていく予定です。

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