活動報告

  

   9月4日、第2回環境教育研究部会を開催しました。今回は先の8月26日公開研究講座の総括が中心課題でしたが、特別講座として冒頭に全研究員に呼びかけた学習会を企画しました。
   講師は平松良浩さん(金沢大学)、テーマは「森本・富樫断層帯と想定地震について」、まず、参加者には金沢周辺の地形図が渡され、どこが断層地形なのか、地震が起きたとき揺れの大きいエリアはどこなのか予想するよう求められました。森本・富樫断層帯、津幡から鶴来まで全長26km、地震の予想規模M7.2とされ、発生確率を含めての科学的根拠の説明がなされました。その結果、活動間隔は土地の変位量から1700~2200年と計算され、最新活動時期が2000年前であることが分かっており、このことから「いつ地震が起きてもおかしくない」と言われる根拠となっています。発生確率はここ30年以内で2~8%、これは活断層型地震では我が国の中では高いグループに属しているとのことです。
    ゆれ(震度)の大きさは地盤が大きく影響することから、すでにハザードマップができており、人的被害についても金沢市では被害死者数2,500人(冬期5時:2013)との数値が公表されています。平松さんはすでに新しい知見により、被害想定が出されている県も多く、石川県は立ち後れていると指摘されています。いずれにしても、防災体制の立ち後れが、被害を大きくすることになることから、住民への適切な広報の大切さを再認識する学習会となりました。

 

    8月28日は第2回教育政策研究部会が開催されています。主な議題は、①小学校教科書採択の経緯、②全国学力調査の状況です。
    ①については、6月の各採択区における教科書展示会に参加しての感想を交流しました。新教育指導要領に基づく教科書の採択となる今回は新たに英語の教科書が登場するなど、注目されていますが、教育総研ではこの間の経緯から、道徳教科書に注目してきました。2年前の検定や採択で話題となった教材は少なくなったとは言え、やはり疑問視された「教育出版」教科書が依然際立った教材の取扱が見られているとの意見が出され、採択公表の際には教育総研として何らかの行動を取るべきとの結論至りました。
    ②では7月末に文科省による結果の公表があり、今回も石川県が「上位」との報道がなされました。この結果の分析についてはすでに内田良さん(名古屋大学)が、県教組での学習会で明らかにされたように、全国比較でもきわめて僅差の中で競わされている実態にあります。このほど、石川県教組では内田さんと同じ統計処理で平均正答率を全国比較しました。こうした実態の中で一向に教育現場では、過去問指導などの事前学習が授業時間に行われている実態が変わっていません。また、テスト後の「自校採点」についても、一部地教委で廃止や軽減の見解が出されたにも関わらず、事態の改善はほとんど見られません。教育総研ではこうした状況は教職員の「働き方改革」を阻害し、子どもたちの意欲・自己肯定感に大きな影響を与えていると指摘してきましたが、引き続きこの実態を広く広報していくことを確認しました。
     2019小中学テ都道府県別  (PDF)

   8月26日、好天に恵まれ、環境教育交流集会として、午前中フィールドワーク(F.W.)、午後から公開研究講座が開催されました。今年のテーマは「内灘から津幡~大地の成り立ちとくらし~」です。F.W.は講師の青木賢人部会長の案内で、参加者20名が内灘町防災コミュニティセンター(ほのぼの湯)から出発、広大な砂丘から河北潟を展望したあと、砂丘の切り通しや海岸線をめぐり、6000年前の縄文時代から弥生時代にかけ、海進と海退を繰り返す中で海岸線が移動し、風により砂丘が形成されることから、砂の粒がそろっていることを体感しました。引き続き、河北潟周辺をめぐり、「干拓」されたことで、残された潟の水面より標高が低くなっている(0m以下)ことや津幡・井上庄へ移動し、洪水対策で僅かな微高地に集落ができたことを現地学習しました。
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 8月22日、第2回の平和教育研究部会が開催され、まずは6月に実施した公開研究講座の総括を行いました。参加者からは、地元にあった戦争実態を知ることができたし、大乗寺の住職の人間的な対応にも衝撃を受けた、との感想が寄せられています。さらにこの学習会が県内に広がりを見せています。加賀地区の参加者の学校で平和教育に活用されたり、講師の角三さんによれば新聞報道がきっかけでテレビ取材を受けたり、連合地協から講演依頼もあったとのことでした。また、当日に参加された九条の会の方により、機関紙にも紹介されたとのことです。教育総研が公開講座として開催した学習会の成果があったと言えます。

  後段は学習会です。小南部会長から「参院選から見える平和課題」とする提案をいただきました。その中で、今参院選の投票率や「れいわ新選組」など新たな動向やメディア報道の在り方などが指摘されました。研究員からは今日の日本社会が、不寛容な時代となり、学校現場では貧困化がもたらす子どもの荒れや学校間格差の拡大、教基法改悪以来、国の管理体制強化が教職員の権利意識の低下をもたらし、子どもの主体性を奪っているとの意見が出されました。その表れが若者の低投票率につながっており、子どもを責める前に政治の責任に目を向け、学校の中で「真の主権者を育てる教育」が大切と改めて確認しました。

    6月30日、七尾鹿島労働福祉会館にて、平和教育部会の公開研究講座が開催されました。講師として部会研究員でもあり、長年にわたり地元七尾の戦争の歴史を掘り起こしてきた角三外弘さん(七尾強制連行問題を調査する会代表)にお願いしました。テーマは「七尾と戦争 地域の戦争被害と加害を考える」、学習会には教育総研研究員、組合員に、地元「九条の会」のみなさんも加わり、計47名が参加しました。
 角三さんはまず、「第二能登丸のそうなん」についてふれ、石川県には大きな空襲被害がないとされているが、この七尾湾には米軍が多数の機雷を敷設していた。敗戦直後の1945年8月28日に、「第二能登丸」という挽き船がこの機雷の爆発により、28人が死亡した。その事実を、角三さんは現職の時から仲間と調査を続け、当時子どもたちが制作したジャンボ紙芝居、これが2014年になり市が主催する平和写真パネル展に展示されるようになり、広報にも掲載されたとのことです。
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    6月5日、1回環境教育研究部会が開催されました。当部会では今年も研究課題の1つに「『共に生きる・命をつなぐ』ことを根底に据えた環境教育を提起し、子どもたちが現実を受け止め、そこから真実を見抜き、自ら選択する力を育てるための指針・方策を提示する。そのため石川県のそれぞれの地域の環境と防災教育と学校との関わりについて調査・研究をすすめる。」があります。 
 2015年度から、部会では青木賢人部会長(金沢大学)を中心に、県内各地でF.W.や公開研究講座を開催(HPで既報)するとともに、教育現場での実践に期待し、「提言」をまとめてきました。教育総研ではこの提言をその都度HP上に公開してきましたが、今年度はブックレットに取りまとめ、年内には発行できるように編集作業に入ることとしました。
 なお、今年度のF.W.と公開講座は8月26日(月)津幡町から内灘町周辺の環境や防災について学習する予定です。

6月4日、半沢所長を始め、事務局・研究員10名が参加し、県議会会議室を会場に、2019年度県教育予算説明会が開催されました。例年のように県教委からは庶務課や教職員課など各課から担当者に参加いただき、新規事業を中心に説明を受けました。その中で、昨年と同様に、「子どもたちと向き合う時間を十分確保するため」として、今年度も教職員の多忙化改善のとり組みを重要施策に挙げています。

質疑に入り、県は昨年から「多忙化改善」に向けたモデル校を設置したことで、時間外労働80時間を越える事例が減少したとし、今年度はさらにICT支援員、部活動指導員、スクールサポートスタッフの拡充を図るとしています。参加者から、中教審は厳しいガイドラインを出しているが、この予算配置ではとても達成できるとは思えない。早く工程表を示さないと人材も集まらない、との指摘に県は「努力」をするとのと答弁に終始しました。また、スクールサポートの配置は現場で喜ばれているが、昨年度比で一人あたりの単価が下がっているとの問いに、今年度は市町で人材を集める方針であり、負担もお願いしているとの答弁がなされています。
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5月30日、1回の平和教育研究部会が開催されました。この中で、来る6月30日(日)に開催される、フィールドワーク(F.W.)と公開研究講座の詳細が提案されました。講師をお願いしている角三外弘さんは、現在、本部会の研究員をお願いしていますが、現職の頃から地域の戦争記録を掘り起こしや遺族や生存者の証言を集める地道なとり組みをされてきました。また、強制連行により、七尾港で働かされていた中国人の調査にも深く関わって来られ、そうした長年にわたる活動をこのほど集大成されるとのことです。 公開ですので、一般の方も自由に参加できます。
 〇日時 6月30日(日)   
   10:30 F.W. 七尾食彩市場集合   
   13:30 講演会 七尾鹿島労働福祉会館(七尾市袖ヶ江町)   
   15:30 終了予定

 

 

当研究部会では、今回も会議の後段に講師をお招きしました。県原爆被災者友の会・西本多美子さんです。西本さんを含め、石川県内の被爆者たちが、卯辰山に建立した追悼像「平和の子ら」に合わせて20年前にできた歌を収録したCDがこのほど作られました。 西本さんは4歳で被曝された自らの体験を語りながら、「今回は自分の最後の仕事だと思っている。このすばらしい歌を後世に残したい」との強い気持ちが県教委にも届き、県内すべての小学校に届けられることとなりました。すでに県内では学校の平和集会で歌い継がれてきましたが、さらに県内全域で歌われることを願っていると訴えられました。教育総研でもCDを購入し、平和教育ライブラリー-に加えています。

    第1回教育政策研究部会が5月27日に開催されました。今回の主要なテーマの1つが「小学校教科書採択」です。2019年度は20年度より実施される学習指導要領改訂に対応した教科書が検定を経て、来る6月14日より2週間にわたって、県内各地で展示会が実施されます。また、一昨年採択された道徳教科書についても、同時に採択されることとなっています。
    この3月に公表された検定結果については、すでに報道もなされていますが、社会科では、政権の意向が反映した内容になっているとの指摘があります。①領土問題では政府見解を書き込ませる。②「憲法改正」を取り上げる。③自衛隊の記述が増加している。また、道徳教科書では2年前の検定で批判を受けた、パン屋を和菓子屋に、国旗と国歌の記述、安倍首相の写真掲載等はすべて、削除か改変がなされているとのことですが、どう表現されているかを確認すべきです。評価された「子ども権利条約」記述は掲載教科書が増加しているとのことです。英語が教科化されたことから、初めて英語の教科書が展示されます。教育現場では教科書使用の圧力が高まる中で、何を採択するかが重要になっています。研究部会では改めて展示会に参加し、意見反映をしていくことの確認を行いました。
 この日は、他に全国学力調査に関わり、依然事前練習が実施されていること、一部自治体で調査実施後の「自校採点」は自粛することが議会で表明されたものの、現場では依然としてコピー・採点業務が止まりません。学力調査が競争の具にされている中では、行政には抜本的対応策を求めていく必要があるようです。この1年、「教育政策」部会の課題は多く残されていることを確認しました。

 

 金沢の市民団体「こみきょー」(こども☆未来☆教科書@かなざわ)の学習会、「ココが問題!“こうしてみたら?道徳の授業”」が25日、教育プラザ富樫で開催されました。
 道徳が教科化されて小学校は1年、中学校はこの春から教育現場に教科書が入り、評価が求められています。周知のようにこの教科化の背景には安倍政権の強い意図が働いており、日本会議系の教科書が県内でも採択されるなど、憂慮すべき経緯がありました。金沢市は小中とも日本文教出版の教科書が採択されています。
 事務局からは小学校の「有名教材」である、①「かぼちゃのつる」や②「お母さんのせいきゅう書」などを例に、それらの教材がどのような扱われ方をしているか、①では、周囲に自由につるを伸ばすかぼちゃを「わがまま」と捉えて設問をする教科書が目立つといいます。ある教科書では教材の柱が「わがままばかりしていると」とされ、結局痛い目に遭うぞ、という脅しになっていたり、注意を聞いてがまんすることに誘導している。②では、「無償の母親の愛」を強調、家事労働を母親に特化、対価を求めることは良くないという日本の労働観、そうした所へ誘導しているとのではないのか。等の話題提供がなされました。
 会場には現職教員も多く、次々と現場の実態が語られました。多忙化の中で、つい付属のノートに頼ってしまう。教科書で扱われる教材が時代にそぐわず、子供たちに用語の説明をしなくてはならない。多様な意見を受け止め、結論を誘導しないよう気をつけている、等の意見が出されていました。一方では、道徳が教科化され、教科書があり、評価を求められることで、従来のような授業が展開できるのか、道徳の教科化がもたらす課題を明らかにする有意義な学習会となりました。

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