活動報告

    9月に小松市・加賀市教育委員会は来年度から使用する中学校道徳教科書に懸念されていた「日本教科書」が採択されるなど、不透明な教科書採択が続いています。

 教育総研が事務局として参加する「子どもと教育を考える・いしかわ市民の会」では、今年も11月23日(金)に市民集会を開催します。これは、2015年に金沢・小松・加賀の3地区で中学校社会科教科書に育鵬社が採択されたことを契機に「公正な教科書採択を求める市民集会」として、各界から賛同者を得て、全県規模の集会を開催続けています。今年は3年計画の3年目、会場は「金沢ものづくり会館」となっています。(チラシ参照下さい)ぜひ、今石川県で何が起きているのか、講師の池田賢市さん(中央大学)から全国的な動向を明らかにしていただき、現場教職員が参加するパネルディスカッションも企画しております。公開された学習会ですので、市民の皆様の参加をお待ちしています。

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   10月20日(土)、富山県総合福祉会館(サンシップとやま)を会場に、「親と子のリレーションシップ2018inとやま」(通称:リレほく)が開催され、教育総研から事務局の古河が参加しました。この集会は、2011年から北陸三県の子どもに関わる団体が、連携し交流するために発足したもので、昨年は石川県の順番となり、白山市を会場に開催しています。
    冒頭に挨拶に立った、代表の精神科医・明橋大二さんは、私たちが子ども支援の共通の土台にしているのは「子どもの権利条約」だ。ここには「子どもは〇〇する権利を有する」すなわち、子どもは権利の主体であるということ。とかく世間では、子どもに対する不信が吹き荒れており、大人は子どもをコントロールしようとする。その逆襲が、不登校、非行、心身症ではないのか。この集まりは、子どもの力を本気で信じることができるか、それを見つけるために開催されている。と問題提起されました。 全体会では、富山で活動している団体の報告、富山のこどもたちだけで作った「子どもが作るこどもの権利条例~これは「子ども」のための条例であることを忘れない~」の発表、午後からは4つの分科会が持たれました。
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    10月10日、教育総研が毎年実施している、県内市町の教育委員会視察、今回はかほく市を訪問しました。教育総研からは田村光彰所長をはじめ12名に地元の塚本佐和子議員が参加、かほく市は事務局と山越充教育長、説明はすべて山越教育長が担当されました。

 かほく市は2004年に3町が合併し、現在(2018.4,1)人口が35,182人、小学校6校、中学校3校、児童生徒数は2,823人とのことです。まず重点教育施策として紹介されたのは、外国語教育対応策、小学校全学年で35人学級の実施、特別支援教育支援員の配置、全学校に学校コーディネーター配置など、単独予算による人員配置の事業でした。さらに、教職員の多忙化改善策として、時間外勤務時間を「対前年度10%の削減」「3年後に80時間超を0にする」とされました。
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   小松市・加賀市の教育委員会が中学校道徳教科書として、「日本教科書」を採択したと発表したことに対し、いしかわ教育総合研究所(以下:教育総研)は9月21日、抗議文を田村光彰所長、半沢英一部会長、古河尚訓事務局長が、小松には「教育を考える会・小松」の皆さんとともに浅村起嘉市議、加賀には林俊昭市議も同席し、両市に提出しました。 
   この教科書会社は、安倍首相のブレーンである八木秀次氏やヘイトスピーチ本出版で知られる晋遊舎の会長も代表取締役を務めてきた、極めて政治色の強い出版社です。教育総研では全国的なネットワークの中で、同教科書が差別性や歴史を歪曲した教材を掲載しているとの情報を得る中で、教科書展示会に当たっては、その旨意見反映をするよう呼びかけを行ってきました。9月に入り、全国580余の採択区数の内、僅か3地区(他の1つは栃木県・大田原市:9/20現在)しか採択(全中学生数の0.2%)されないという、極めて異例の事態となっています。
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    8月30日、2回平和教育研究部会が開催されました。まずは6月実施の公開研究講座の総括を行い、研究協議に入りました。 今回は事務局員で能美支部・北川茂さんの実践報告「地域の歴史を掘り起こす参加体験型平和教育のとり組み」です。北川さんは自らの教職歴をたどりながら、現在の平和教育のとり組みに至ったのかを紹介されました。
    初任は加賀支部、そこで先輩に誘われたのがきっかけ、地下壕の軍事工場跡地や軍事病院跡地に潜ったり、予科練飛行場跡地をたどり、地域の歴史を子どもたちと学びたいと強く思ったとのことでした。能美支部に異動し、初めて6年生を担任、戦後50周年にもあたり、地域の忠魂碑や軍神とされる軍人の墓、浜小に送られてきた「青い目の人形」の歴史などを子供たちと楽しみながら掘り起こすことができ、「参加体験型の平和教育」の大切さに目覚めたとのことでした。
   その後、異動した学校で二宮金次郎のなぞ(金属供出で、久谷焼でできたものがある)、理科室で、「クサイ島復員記念」と書かれた椰子の実を発見、その歴史を追いかけたこと。また、近年では福島原発事故で避難してきた子がクラスにいたことで,原発の学習にもとり組んだなど、多岐にわたる実践が紹介されました。
    質疑の中で、今日的な学校現場の状況で、このような平和学習が続けられる原動力を聞かれ、北川さんはまず自分が実践して楽しい、それを職場や支部の若い組合員にも伝えることで、広がりを実感しているとのことでした。平和教育の大切さは理解しても、どのようにとり組めばいいか分からないとの声を聞きます。北川さんの実践はそうした声に十分応えるものだと言えます。

    8月28日、2回環境教育研究部会が開催されました。まずは8月17日のフィールドワークと公開講座の総括について、参加者は小松市在住の方も多く、感想には「いかに自分が地域の環境を知らなかったかを思い知らされた」「ハザードマップをきちんと理解しなければと思った」「自分の生活する場や勤務校の自然環境や防災対策について分かっている必要があると思った」「自分の所は大丈夫という気持ちがあったことに気づかされた」などの意見が多く出されていました。その中で、「学校が避難所として開設されたとき、時間外でもその学校の職員が退勤できず手伝わされた」「退勤中の職員が大雨洪水警報下に出勤させられたと聞くが、法的に問題がないのか」などの疑問も出されています。
    研究協議では小松市から「避難所運営マニュアル」を取り寄せ、避難所として指定されている教職員がどのような対応を求められるのか協議しました。避難所開設時には「運営委員会」が設置され、その設置責任者に学校長がつくとされ、行政職員が運営に当たることになっています。では当該学校教職員はどうするのか、必ずしも明確にはなっていません。災害時の子どもの引き渡し等は想定されても避難所運営への関わりについては、事前の準備が必要だし、各研究員からは教職員が関わるとしたら、その法的な根拠も組合としては質すべきとの意見も出されました。

 

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     8月17日、環境教育部会主催のフィールドワーク(FW)と公開研究講座が小松市を会場に開催されました。この夏は連日の猛暑日が続いていましたが、この日は一転して涼しさを感ずる日となり、午前中のFWは青木賢人部会長の案内で28名が参加しました。まずは小松の市街地形成に深く関わる梯川の河川改修事業の現場である小松天満宮へ。現地には国交省からも説明に来ていただきました。梯川は勾配が少なく、この付近は河川幅が狭くなっており、たびたび洪水の被害に見舞われてきたところです。昨年完成した事業は河川に隣接するこの国指定文化財を移転させることなく、輪中の形で分水路を作ったことに特徴があります。文化財の保全か事業優先かの選択をしたことになります。青木部会長曰く、高度成長期ならこの選択はしなかっただろうとのことです。     
    小松市街地は旧小松城を中心に形成されています。かつて梯川はこの付近から90度進路を変えており、その2辺を活用、海に浮かぶ島のように水路を整備した「水城」となっていました。FWでは広大だった敷地とかつての堀跡が今は住宅地となっている一帯を歩き、殿町、古城町、丸内町、浮城町、芦田町など町名や葭島神社、芦城公園の名からも当時の環境が想像できるようでした。

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    6月23日、平和教育部会が主催する公開研究講座をかほく市高松「浄専寺」で開催しました。会場には河北支部中心とした組合員に教育総研関係者、地元市民を加え、40名が参加しました。講師には同寺の前住職で「鶴彬を顕彰する会」の幹事も務めている平野道雄さんお願いし、当地出身の川柳作家・鶴彬(本名・喜多一二、1909~1938)の生涯とその願いについて講演いただきました。
 鶴彬は29年の短い生涯で1000余りの反戦川柳を残し、治安維持法で2回検挙され、最後は東京の野万署に収監のまま獄死しています。平野さんは境内に句碑「胎内の動きを知るころ骨(こつ)がつき」を建立したのは、戦時下において教団(大谷派)が過ちを犯した歴史があり、自由と平等を説いた親鸞の教えとは違っていた反省からと紹介されました。鶴彬は17歳で大阪の町工場で働くが、その時に労働者・民衆が非人間的な扱いをうける現実に遭遇し、国策に翻弄された民衆の悲しみを川柳として「吐く」ようになったとのことです。
 平野さんは今の時代、戦争を知らない大人が多くなり、政治ベクトルが右に動いている。戦争体験が忘れられそうな時代だからこそ、歴史を振り返ることが大切になっている。とかくお任せ民主主義といわれる中で、改めて平和の敵は戦争だけでなく、無関心も平和の敵だと指摘されました。顕彰会ではかほく市内の小学校で埋葬地岩手盛岡の研究者を招いた特別授業を続けていることも紹介されました。

  

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6月7日、第1回平和教育研究部会が開催されました。当部会も新メンバーを4名迎えており、前年度の活動総括や改訂版「平和教育」関する提言の概略が説明され、共通理解を頂きました。また、部会が主催する公開研究講座について、今年度は没後80年を迎える「鶴彬(つる・あきら):かほく市高松生まれ」の足跡を訪ねることとし、以下のように確認しました。フィールドワーク(F.W.)は人数に限りがありますが、講演会は公開としており、市民の皆さんにも広く参加を呼びかけています。

 〇 開催日時  6月23日(土)
    F.W.      11:00~12:00 浄専寺周辺史蹟(11:50集合)        
    講演会    13:30~15:00 浄専寺:お御堂

 〇 会場   F.W、講演会とも 
                     かほく市高松下伊丹ツ66 ℡281-0546 集合

 〇 講演 「鶴彬の願いに学ぶ」
                           :平野道雄さん
(浄専寺前住職)

 

 平和教育部会では、今年度の研究課題に新たに「憲法改悪の動きを把握」との項目を盛り込みました。自民党が3月にまとめた改憲案の「自衛隊の明記」を中心に、石川多加子さん(金沢大学・元教育総研部会長)を講師にこの日の後段を学習会としました。
 石川さんは、「憲法前文に平和的生存権が謳われ、憲法のあらゆる人権の基本となっている。9条の2として自衛隊が明記されると後法が優先され、現行9条が死文化する。自民党案では現行18条・奴隷的拘束の禁止(徴兵制否定)も自衛隊が合憲の組織となれば、徴兵制に道を開けるようになっている。改憲の柱に緊急事態条項があり、実質的にナチスの「全権委任法」と同じものだ。世論調査を見ても、このまま国民投票に付されると押し切られる危険性もある」と指摘されました。本部会では引き続き憲法学習を続ける予定です。

    5月31日、第1回の環境教育研究部会が開催されました。
   今年度は3名の新研究員を迎えたことから、2015年度から3年にわたり、部会で議論を積み上げた「提言」を再確認しました。環境教育・学習というと、とかく「地球温暖化問題」「生物多様性の減少」「オゾンホール問題」など、「グローバルスケールの問題」に意識が行きがちです。部会では身近に視点を据えた環境学習を提唱してきました。2016年度は熊本地震、鳥取県西部地震が発生、能登半島地震から10年という年にあたりました。いわゆる「防災教育」が「脅し」にならず、自然災害が多発する日本列島にあり、その被害も「いなす」ように受け止める環境学習が必要と提言しました。2017年度は身近な環境理解が防災教育に繋がるとして、様々な情報紹介を行ってきました。
    今年4月26日、宮城県石巻市立大川小学校の津波被災をめぐり、仙台高裁は「事前の防災対策」の過失を認め、学校側に地域住民の知識や経験を超える高度な防災対策を求めました。判決によれば、学校が「地域の防災センター」としての機能を持つことが求められる一方、教職員が高度な知識と経験を持つことが必要となります。学校の多忙化が大きな社会問題となっている中で、「対応できない」との声も上がっています。
    石川県も自然災害とは無縁ではありません。学校防災、子どもたちの防災教育の現状を部会では引き続き協議・研究していくことが確認されました。なお、8月に開催予定の公開研究講座は会場を小松市とし、地域環境と災害を考える公開講座とフィールドワークを行います。

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