活動報告

        

   10月26日、福井大学を会場に「親と子のリレーションシップほくりく」が開催され、教育総研から事務局2名が参加しました。
   この集会は2011年から、北陸三県の子どもに関わる団体の緩やかなネットワークとして誕生し、石川県では2017年に白山市で開催されています。代表の明橋大二さん(心療内科医)は、冒頭   「私たちが共通の土台としている『子どもの権利条約』は今年、国連採択30周年を迎え、現在、国際社会が一丸となって取り組むSDGs(持続可能な開発目標)にも、その精神が強く反映されている。しかし、世界はもとより、日本でも子どもをめぐる様々な課題は山積している」と挨拶されました。
 集会はグループ討議や課題別の分科会で交流を行い、その中で今年新たにセクシャル・マイノリティーの学習機会が設けられました。また、子どもをめぐる課題として、不登校が5年連続で増加していることが話題となりました。2017年度、文科省発表で小中学生14万4000人、小中とも5000人増とのことです。分科会の中でも、保護者からは、担任や学校は依然、登校誘導の対応が強いとの実態が出されていました。2017年2月施行の「教育機会均等法」の運用がまだまだ機能していない印象を受けた思いです。また、代表が挨拶で挙げた、親による体罰禁止を盛り込んだ「改正虐待防止法」(2020年4月に施行)、千葉県の事件など、子どもへの「しつけ」を名目にした虐待があとを絶たないことから、法整備されたもので、一歩前進と評価されました。ひきこもり、いじめ、貧困、様々な子どもをめぐる課題に寄り添う30団体が交流する集会、来年度は再び石川県、会場は白山市に決定したと報告がありました。

   

    10月2日、教育総研が毎年開催している、県内市町の教育委員会訪問、今回は七尾市にお願いしました。教育総研から半沢英一共同代表他11名が参加し、予めお願いした課題に沿って、高絹子教育長から説明を受けました。
 まずは「学校の統廃合」、七尾市では1962年にピークの中学生6600人から2018年には1300人と大きく減少してくる。七尾市では小規模校が抱える弊害の解消のため、1学年3学級を目標に統廃合を進めてきており、この基準により、2018年4月から4校に統合されました。また小学校は2019年度から13校が現在10校となっているとのことでした。質疑の中で、深刻な少子化について理解はできるが、示された市検討委員会の考え方の中に、小規模校の課題として「競えない」という項目が示されているが、地域に学校を残すことより、「切磋琢磨」が優先課題になるのか、珠洲市のような義務教育学校という考え方がないのか、との質問も出されました。
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 加賀市教育委員会は9月24日、ホームページ上に、新指導要領に基づく、2020年度使用の小学校教科書と特別の教科・道徳では「教育出版」を採択したと発表しました。この道徳は2018年度からの教科化に伴い、2017年度に初めての教科書採択が行われました。その際、「教育出版」の教科書は「挨拶におけるお辞儀と言葉の順序」や安倍首相のピース写真を掲載するなど、異様な教材が数多く掲載されていると指摘されましたが、県内では唯一加賀市だけが採択を決めていました。今年度展示会に出された教育出版教科書は、悪評だった上記の掲載教材は削除されましたが、依然、礼儀作法、日本の礼賛、男女差の強調など他社に比べて際立っており、教育総研の場でも推薦できない教科書として挙げられていました。

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   9月4日、第2回環境教育研究部会を開催しました。今回は先の8月26日公開研究講座の総括が中心課題でしたが、特別講座として冒頭に全研究員に呼びかけた学習会を企画しました。
   講師は平松良浩さん(金沢大学)、テーマは「森本・富樫断層帯と想定地震について」、まず、参加者には金沢周辺の地形図が渡され、どこが断層地形なのか、地震が起きたとき揺れの大きいエリアはどこなのか予想するよう求められました。森本・富樫断層帯、津幡から鶴来まで全長26km、地震の予想規模M7.2とされ、発生確率を含めての科学的根拠の説明がなされました。その結果、活動間隔は土地の変位量から1700~2200年と計算され、最新活動時期が2000年前であることが分かっており、このことから「いつ地震が起きてもおかしくない」と言われる根拠となっています。発生確率はここ30年以内で2~8%、これは活断層型地震では我が国の中では高いグループに属しているとのことです。
    ゆれ(震度)の大きさは地盤が大きく影響することから、すでにハザードマップができており、人的被害についても金沢市では被害死者数2,500人(冬期5時:2013)との数値が公表されています。平松さんはすでに新しい知見により、被害想定が出されている県も多く、石川県は立ち後れていると指摘されています。いずれにしても、防災体制の立ち後れが、被害を大きくすることになることから、住民への適切な広報の大切さを再認識する学習会となりました。

 

    8月28日は第2回教育政策研究部会が開催されています。主な議題は、①小学校教科書採択の経緯、②全国学力調査の状況です。
    ①については、6月の各採択区における教科書展示会に参加しての感想を交流しました。新教育指導要領に基づく教科書の採択となる今回は新たに英語の教科書が登場するなど、注目されていますが、教育総研ではこの間の経緯から、道徳教科書に注目してきました。2年前の検定や採択で話題となった教材は少なくなったとは言え、やはり疑問視された「教育出版」教科書が依然際立った教材の取扱が見られているとの意見が出され、採択公表の際には教育総研として何らかの行動を取るべきとの結論至りました。
    ②では7月末に文科省による結果の公表があり、今回も石川県が「上位」との報道がなされました。この結果の分析についてはすでに内田良さん(名古屋大学)が、県教組での学習会で明らかにされたように、全国比較でもきわめて僅差の中で競わされている実態にあります。このほど、石川県教組では内田さんと同じ統計処理で平均正答率を全国比較しました。こうした実態の中で一向に教育現場では、過去問指導などの事前学習が授業時間に行われている実態が変わっていません。また、テスト後の「自校採点」についても、一部地教委で廃止や軽減の見解が出されたにも関わらず、事態の改善はほとんど見られません。教育総研ではこうした状況は教職員の「働き方改革」を阻害し、子どもたちの意欲・自己肯定感に大きな影響を与えていると指摘してきましたが、引き続きこの実態を広く広報していくことを確認しました。
     2019小中学テ都道府県別  (PDF)

   8月26日、好天に恵まれ、環境教育交流集会として、午前中フィールドワーク(F.W.)、午後から公開研究講座が開催されました。今年のテーマは「内灘から津幡~大地の成り立ちとくらし~」です。F.W.は講師の青木賢人部会長の案内で、参加者20名が内灘町防災コミュニティセンター(ほのぼの湯)から出発、広大な砂丘から河北潟を展望したあと、砂丘の切り通しや海岸線をめぐり、6000年前の縄文時代から弥生時代にかけ、海進と海退を繰り返す中で海岸線が移動し、風により砂丘が形成されることから、砂の粒がそろっていることを体感しました。引き続き、河北潟周辺をめぐり、「干拓」されたことで、残された潟の水面より標高が低くなっている(0m以下)ことや津幡・井上庄へ移動し、洪水対策で僅かな微高地に集落ができたことを現地学習しました。
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 8月22日、第2回の平和教育研究部会が開催され、まずは6月に実施した公開研究講座の総括を行いました。参加者からは、地元にあった戦争実態を知ることができたし、大乗寺の住職の人間的な対応にも衝撃を受けた、との感想が寄せられています。さらにこの学習会が県内に広がりを見せています。加賀地区の参加者の学校で平和教育に活用されたり、講師の角三さんによれば新聞報道がきっかけでテレビ取材を受けたり、連合地協から講演依頼もあったとのことでした。また、当日に参加された九条の会の方により、機関紙にも紹介されたとのことです。教育総研が公開講座として開催した学習会の成果があったと言えます。

  後段は学習会です。小南部会長から「参院選から見える平和課題」とする提案をいただきました。その中で、今参院選の投票率や「れいわ新選組」など新たな動向やメディア報道の在り方などが指摘されました。研究員からは今日の日本社会が、不寛容な時代となり、学校現場では貧困化がもたらす子どもの荒れや学校間格差の拡大、教基法改悪以来、国の管理体制強化が教職員の権利意識の低下をもたらし、子どもの主体性を奪っているとの意見が出されました。その表れが若者の低投票率につながっており、子どもを責める前に政治の責任に目を向け、学校の中で「真の主権者を育てる教育」が大切と改めて確認しました。

    6月30日、七尾鹿島労働福祉会館にて、平和教育部会の公開研究講座が開催されました。講師として部会研究員でもあり、長年にわたり地元七尾の戦争の歴史を掘り起こしてきた角三外弘さん(七尾強制連行問題を調査する会代表)にお願いしました。テーマは「七尾と戦争 地域の戦争被害と加害を考える」、学習会には教育総研研究員、組合員に、地元「九条の会」のみなさんも加わり、計47名が参加しました。
 角三さんはまず、「第二能登丸のそうなん」についてふれ、石川県には大きな空襲被害がないとされているが、この七尾湾には米軍が多数の機雷を敷設していた。敗戦直後の1945年8月28日に、「第二能登丸」という挽き船がこの機雷の爆発により、28人が死亡した。その事実を、角三さんは現職の時から仲間と調査を続け、当時子どもたちが制作したジャンボ紙芝居、これが2014年になり市が主催する平和写真パネル展に展示されるようになり、広報にも掲載されたとのことです。
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    6月5日、1回環境教育研究部会が開催されました。当部会では今年も研究課題の1つに「『共に生きる・命をつなぐ』ことを根底に据えた環境教育を提起し、子どもたちが現実を受け止め、そこから真実を見抜き、自ら選択する力を育てるための指針・方策を提示する。そのため石川県のそれぞれの地域の環境と防災教育と学校との関わりについて調査・研究をすすめる。」があります。 
 2015年度から、部会では青木賢人部会長(金沢大学)を中心に、県内各地でF.W.や公開研究講座を開催(HPで既報)するとともに、教育現場での実践に期待し、「提言」をまとめてきました。教育総研ではこの提言をその都度HP上に公開してきましたが、今年度はブックレットに取りまとめ、年内には発行できるように編集作業に入ることとしました。
 なお、今年度のF.W.と公開講座は8月26日(月)津幡町から内灘町周辺の環境や防災について学習する予定です。

6月4日、半沢所長を始め、事務局・研究員10名が参加し、県議会会議室を会場に、2019年度県教育予算説明会が開催されました。例年のように県教委からは庶務課や教職員課など各課から担当者に参加いただき、新規事業を中心に説明を受けました。その中で、昨年と同様に、「子どもたちと向き合う時間を十分確保するため」として、今年度も教職員の多忙化改善のとり組みを重要施策に挙げています。

質疑に入り、県は昨年から「多忙化改善」に向けたモデル校を設置したことで、時間外労働80時間を越える事例が減少したとし、今年度はさらにICT支援員、部活動指導員、スクールサポートスタッフの拡充を図るとしています。参加者から、中教審は厳しいガイドラインを出しているが、この予算配置ではとても達成できるとは思えない。早く工程表を示さないと人材も集まらない、との指摘に県は「努力」をするとのと答弁に終始しました。また、スクールサポートの配置は現場で喜ばれているが、昨年度比で一人あたりの単価が下がっているとの問いに、今年度は市町で人材を集める方針であり、負担もお願いしているとの答弁がなされています。
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