専任司書やや増も非正規依然91%

教育総研が発足以来続けている、県内自治体における教育予算等調査の結果が集約され、3月7日の第4回教育政策研究部会で検討協議を行いました。
 「子どもの貧困」問題にかかわり、本県でも就学援助率が一貫して上昇傾向にあり、昨年度は一時収束状況となったものの、今年度は再び上昇に転じています。特に中学校で10市町が10%を超えていることが特筆されます。また、国の貸与型奨学金の返済が社会問題化している中、県内では15自治体が制度を持ち、そのうち9自治体が「給付型」を実施しています。未実施は今年度1つ減り、4自治体となり、制度の設立と給付型への完全移行を求めねばなりません。
  2015年度決算にみる学校図書館図書費は自治体の努力で、国の基準財政需要額を達成する自治体(小中とも達成4市3町)が前年度比で1自治体減少したものの、全体的には予算配当が充実してきました。ただ、ここでも中学校への配当がさらに求められます。
 図書館司書配置状況については、昨年未配置の1町が配置を決めたことで、すべての市町に配置が実現しました。また専任司書も昨年度より6名増加、すべて専任化している自治体は1町増え、4市1町となりました。一方では非正規職員が多数(91%)を占めていることが大きな課題であり、雇用の不安さに加え、待遇にも課題が残っています。
 この調査結果は、協力いただいた自治体に送付するとともに、報道要請も行いました。なお、このHPには研究部会サイトに結果を掲載します。

防災教育で「提言」まとめる

 2016年度各部会の研究協議が随時終了しています。このうち、第4回環境教育研究部会は3月1日に開催されました。当部会は今年度、身近な環境に視点を当てたテーマを設定し、中でも今年度は熊本や鳥取で大規模な地震が発生したことから、「防災教育」を焦点化してきました。
 8月のフィールドワーク・公開研究講座では森本・富樫断層を取り上げ、研究部会で行政や学校の防災計画を資料に協議を重ねてきました。こうした経過を受け、最終研究部会で部会長起案の「提言」を確認しました。「提言」では、冒頭に石巻市立大川小学校の判決(2016.10.26)では、「想定を超える大きな災害であっても、児童生徒の避難誘導に教職員の責任がある」とされたことを取り上げています。また、各学校がおかれた環境を理解した上での学校防災計画や防災訓練の必要性、防災教育を通して地域環境を理解すること、そして「脅しの防災教育」からの脱却も指摘しています。この「提言」は教職員に向けたものですが、当然、行政や地域との協働が欠かせないことから、教育総研ではこの「提言」を教育委員会にも送付することとしています。

             2016環境部会提言(PDF)            

 

 

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教科書問題で市民団体、金沢でも発足

 1月22日、金沢市で市民団体「こども☆未来☆教科書@かなざわ」が80名の参加で発足総会を開催しました。一昨年夏に金沢市教育委員会が育鵬社の中学校歴史教科書を採択、しかも、この教科書は自らが任命した採択委員会でも評価は低く、その採択経過がきわめて公正さを欠いていたことから、教育総研も抗議の申し入れを行ってきました。県内ではこの教科書が採択された加賀市、小松市で、すでに教科書を考える市民団体が発足しており、金沢での発足が待たれていました。
 総会に先立ち、教育総研部会長・半沢英一さんが講演に立ち、この中学校歴史教科書がいかに史実と歴史学の成果を無視し、幼稚な自画自賛に引きこもったテキストであることを具体的な事例を挙げて指摘されました。総会では基本方針や会則を承認し、共同代表6名が紹介され、挨拶に立った金沢大学・小林信介さんは「憲法の定める教育を受けさせる義務に無関心であってはならない。この会は歴史教科書にとどまらず、様々な教科書も取り上げていきたい」との決意が述べられました。また、教育総研にも挨拶が求められ、事務局長・古河から県内各地の取り組みの連携を図る役割を担うことをお伝えしました。団体は今後の活動として、学習会、宣伝活動、教育委員会の傍聴行動等をおこなっていくこととしており、当面、2017年度が小学校の道徳教科書の採択を迎えることから、3月に道徳問題の学習会を予定しています。

  

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