今、改めて「放射線・原発」を考える

    2月19日、今年度最後となる環境教育研究部会が開催されました。テーマは部会の2019年度活動総括と「放射線」「原発」です。
 今回は話題提供者として研究員の米田雅人さん(向陽高校)にお願いしました。米田さんは1月に開催された全国教研(広島)に参加したときの感想と、原爆資料館で見た角砂糖ほどのウラン235が広島を破壊尽くしたことを改めて知ったとの報告がありました。また、資料提供された論文「放射線の安全を考える」岩見億丈さん(医師)の解説がなされました。これまで広島長崎12万人調査に基づくがん罹患リスクは原発など外部からの被曝限度「年間1mSv」(ミリシーベルト)が世界標準とされてきた。一方疫学的な研究で最も放射線感受性が高い所(0歳女児)を基準にすると、限度は0.013mSvとなるそうです。福島原発事故後、日本政府はこの1mSvさえ保障していない事実や、発がんリスク増加を証明するには困難として100mSvという数値まで持ち出し、あたかも100mSv未満では全く害がないとする御用学者まで現れている。研究員からは福島の皆さんがこれまで受けたリスクから考えれば、基準はもっと小さくすべきだとの意見も出されました。
 研究部会では、最近の状況として、広島高裁の伊方原発判決、伊方原発の一時全電源喪失、汚染水の海洋放出、敦賀2号機の地質データ書き換え、今年になってから次々とこのような報道が続いている。もう原発を稼働すべきではない、との共通認識を確認しました。

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