「小中一貫教育」に質問集中

10月9日、台風の接近で心配されましたが、総研の恒例行事「地教委訪問と現地視察」を開催しました。総研も12年目で、県内11市も昨年の白山市から2巡目に入り、今年は金沢市教育委員会に視察をお願いしました。対応していただいたのは野村豊・教育次長、上寺武志・学校指導課担当課長、今村外志美・主席指導主事の皆さん、総研からは研究員14名が参加しました。
説明の「学校教育金沢モデル」4本の柱の内、質疑の中心となったのは「小中一貫教育」。2013(H25)年度より「全小中学校において、9年間を見通した連続性・系統性のある教育活動を展開することにより、各中学校区の特色を伸ばすとともに、課題を解決することを目的とする」と説明されました。総研研究員からは、①制度としては認められていないが「特区」という位置づけなのか。②中学校の選択制が見直されるとのことだが、関連あるのか。③将来的に一貫校の設置を考えているのか。④教員の相互乗り入れがあるのか。⑤教育課程づくりをもとめることで、現場に無用な負担がかからないか。等の質問が出され、「一貫校は設置せず、あくまで一貫教育であり、小中間は授業研究での交流を行う。中学校選択制はこれとは別に、2年かけて検討を行っていく。全般的な教育課程づくりは難しく、道徳など特定のものから始める。」等の説明がなされました。
次に、2学期制が来年度より見直され、成果を引き継ぐとされるが、むしろ課題が多かったのでは、という質問については、「長いスパンの中で、きめ細かい評価ができにくい、通常の通知表と学校で用意する『到達度連絡票』との違いが明確にならなかった。中学校では部活の大会等で、他地域との調整が難しいとの声があった。」などの説明がありました。他に、「金沢市は学級の規模が大きい、独自に30人学級を追求するなどの考え方はないのか。」という質問には、「県を通して要求しているし、独自には特別活動支援員を毎年増やしている。」とのことでした。
他に、小中一環英語教育、学習指導基準金沢スタンダードも話題になりましたが、限られた時間の中では十分な質疑はできませんでした。いずれにしても金沢市の動向は県内の教育施策への波及効果が大きいことから、これからも注視していきたいものです。

kanazawa1 kanazawa2


「金沢海みらい図書館」
を現地視察にお願いしました。説明をいただいたのは小松浩人・館長補佐。西部地区を対象エリアとし、地域交流の拠点との位置づけで2011年5月にオープン、そのユニークな建築様式から、各種の建築賞を受け、米国ウェブサイトの「世界で最も美しい公共図書館25」にも選出されたとのことです。内部は6000個の丸窓が「木漏れ日」をイメージする柔らかい明るさをもたらしています。新しい設備として、①自動貸し出し機が使えるICタグの導入、②自動化書庫の導入、③無断持ち出しチェック機能(BDS)の導入。開館1年4ヶ月で100万人の入館者、昨年度末で160万以上の貸出冊数がありました。全国的に公立図書館の在り方が注目される中、ぜひ訪れていただきたい施設です。

kanazawa4 DSCN1236

katudoimg

contac01

itiran-bot

kyozailink

アーカイブ

Count per Day

  • 183578総訪問者数:
  • 5今日の訪問者数:
  • 54昨日の訪問者数: