「正常性のバイアス」を克服しよう

8月17日、環境教育部会が主催する公開研究講座が開催されました。今回のテーマは金沢を取り上げ、「私たちはこんな処に住んでいる」とのテーマで、部会長・青木賢人さんに講演をお願いしました。 午前中は「ブラアオキ~金沢編~」として、香林坊→金沢城→浅野川とフィールドワークを22名の参加で行いました。なぜ金沢城がここに?犀川と浅野川に挟まれた段丘の端にあり、周囲が沖積地、石垣の素材(戸室石)も比較的近くに存在した、など、町づくりに絶好の立地条件だと説明されました。浅野川沿いを歩き、武蔵から南町界隈、金沢城方面から、どの小路も緩やかな下り坂、これが津幡から鶴来につながる全長26kmの「森本・富樫断層」の現場ということです。活断層が確認されていても、具体的な対応策はまだまだ不十分。歩いてみて初めて分かることが多く、猛暑の中、2時間余、有意義な体験となりました。

DSCN0922   DSCN0921

公開講座は参加者59名、金沢を形作る大地の構造がどうなっているか、まず写真で俯瞰。そこから活断層の存在を確認しました。森本・富樫断層の活動周期は約2000年に1度、最新の活動は1700~2200年と推測されており、地震はいつ起こってもおかしくないし、発生確率も高い。断層付近は震度6強が予想され、その周辺に学校などの施設も少なくない。会場からは学校現場では防災担当は作られているものの、管理職・行政も切実感が薄いとの意見も出されました。青木さんは、浅野川水害も映像で紹介しながら、「洪水」「地震」「噴火」(戸室山の石材を形成)「崩壊」(戸室山の山体崩壊)がなければ、金沢の町はなかった。金沢で暮らすためには、これらと付き合う心構えが必要だ。「悪いことは起きないと思ってしまう」〈正常性のバイアス〉を克服しよう。とまとめられました。

DSCN0925   DSCN0923

katudoimg

contac01

itiran-bot

kyozailink

アーカイブ

Count per Day

  • 179358総訪問者数:
  • 38今日の訪問者数:
  • 47昨日の訪問者数: