憲法九条、世界に通ずる真理

 6月25日、加賀市を会場に教育総研平和教育部会が主催する、フィールドワーク(F.W)と公開研究講座が開催されました。午前中のF.Wは地元の佐藤公男さん(平和工房・江沼の郷)に案内をいただき、市内の平和史蹟を巡りました。まずは現錦城小学校近隣の防空壕跡、当時の軍需工場施設だったとのこと。「憲法九条の碑」は三谷小学校のグラウンド外れにあります。午後の講師である西山誠一さんが私有地に1992年に設立したものであり、子供たちにも平和の精神を伝えたいとの思いだったとのことです。さらに残された奉安殿、南郷小学校、庄小学校の2カ所です。奉安殿は戦前・戦中、消失を恐れて校舎外に「御真影」や教育勅語謄本を保管したものであり、終戦とともにGHQ司令により、そのほとんどが解体されましたが、加賀市では趣旨や形を変えて残っています。現政権が教育勅語を再び教育の場に復活させようとしている中で、改めてその意味を考えてみる機会となりました。

   

 午後は現職組合員に総研研究員が加わり、42名が参加する中で講演会が開催されました。講師には加賀市在住で靖国訴訟の原告団に加わっている西山誠一さん。西山さんは父・政勇さんが日中戦争で負傷、その後1940年に死亡、42年に靖国神社に合祀されました。西山さんはこの靖国神社は、かつての誤った戦争を正当化し、戦死を賛美するような施設で、戦没者を「鎮護国家」の神とするものだ。父親も現憲法下に照らせば戦争犯罪者であり、中国や東南アジアの人々に申し訳なく、耐えがたいことだとし2005年に「合祀取消」を求める訴訟団に加わったとのことです。
   また、首相が公式参拝を行うことなど許せないことで、小泉首相の参拝に違憲判断が出されているにも係わらず、2013年に安倍首相が参拝を行ったことをきっかけに、「首相公式参拝違憲訴訟」にも参加しています。西山さんは憲法九条が過去から未来へ、全世界に通ずる真理であり、九条を護ることが私の「愛国心」だと主張されています。
 後段は全国教研平和教育分科会に参加した德野守吾さん(能美支部)から、平和集会のとりくみ実践が報告されました。全国的には全校登校日で平和集会を実施している県が多くないことを知り、現場ではマンネリとの声もある中で、継続してきたことの意義を感じていると述べました。参加者とも平和教育実践の交流がなされ意義ある学習会となりました。

  

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