加賀市「教育出版」を採択

 教育総研では、石川県9カ所の教科書採択区における、小学校道徳教科書の採択状況を関係教育委員会に問い合わせを行い、このほど取りまとめを行いました。教育総研ではこれまで、各地区展示会への閲覧呼びかけや、地区ごとの学習会、「教育政策」部会での研究協議を通じて、8社の教科書について批判分析を行ってきました。そうした中で、「教育出版」が取り上げる教材に問題点が多いとする意見が多数を占めてきました。
 今回の採択で、育鵬社教科書を採択した加賀市がその教育出版の採択を行ったと19日に公表しました。市教委によれば、「先人の伝記や逸話が多く掲載されている」「加賀市出身の中谷宇吉郎博士が掲載されている」等の理由を挙げていますが、20日の新聞報道によれば、採択委員会が答申した教科書とは異なる採択だったとされており、前回の育鵬社教科書採択と同様、その決定経過が明らかにされねばなりません。
 こうした教科書採択の問題点を広範に市民に訴えてきた「子どもと教育を考える加賀市民の会」(代表・東野隆一/木村勝保、以下「市民の会」)は、同日に市教委と教育長に抗議の申し入れを行いました。申し入れ書では、①「国旗・国歌」の他社と比較して偏った扱いになっている。② 現役政治家(安倍総理)が写真入りで掲載されるなど、教育の政治的中立を侵すもの。③ 「正しいあいさつのしかた」など、戦前の修身のように「しつけ」「れいぎ」を強調している。などの問題点を挙げ、展示会での意見や採択委員会答申との整合性を公開の場で明らかにするよう求めています。教育総研では、引き続き「市民の会」との連携を進めていくこととしています。
  ■石川県小学校道徳教科書採択結果 2017道徳教科書採択状況(PDF)

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