教科化された道徳、何が問題か

 

 金沢の市民団体「こみきょー」(こども☆未来☆教科書@かなざわ)の学習会、「ココが問題!“こうしてみたら?道徳の授業”」が25日、教育プラザ富樫で開催されました。
 道徳が教科化されて小学校は1年、中学校はこの春から教育現場に教科書が入り、評価が求められています。周知のようにこの教科化の背景には安倍政権の強い意図が働いており、日本会議系の教科書が県内でも採択されるなど、憂慮すべき経緯がありました。金沢市は小中とも日本文教出版の教科書が採択されています。
 事務局からは小学校の「有名教材」である、①「かぼちゃのつる」や②「お母さんのせいきゅう書」などを例に、それらの教材がどのような扱われ方をしているか、①では、周囲に自由につるを伸ばすかぼちゃを「わがまま」と捉えて設問をする教科書が目立つといいます。ある教科書では教材の柱が「わがままばかりしていると」とされ、結局痛い目に遭うぞ、という脅しになっていたり、注意を聞いてがまんすることに誘導している。②では、「無償の母親の愛」を強調、家事労働を母親に特化、対価を求めることは良くないという日本の労働観、そうした所へ誘導しているとのではないのか。等の話題提供がなされました。
 会場には現職教員も多く、次々と現場の実態が語られました。多忙化の中で、つい付属のノートに頼ってしまう。教科書で扱われる教材が時代にそぐわず、子供たちに用語の説明をしなくてはならない。多様な意見を受け止め、結論を誘導しないよう気をつけている、等の意見が出されていました。一方では、道徳が教科化され、教科書があり、評価を求められることで、従来のような授業が展開できるのか、道徳の教科化がもたらす課題を明らかにする有意義な学習会となりました。

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