加賀市が再び「教育出版」道徳教科書採択

 加賀市教育委員会は9月24日、ホームページ上に、新指導要領に基づく、2020年度使用の小学校教科書と特別の教科・道徳では「教育出版」を採択したと発表しました。この道徳は2018年度からの教科化に伴い、2017年度に初めての教科書採択が行われました。その際、「教育出版」の教科書は「挨拶におけるお辞儀と言葉の順序」や安倍首相のピース写真を掲載するなど、異様な教材が数多く掲載されていると指摘されましたが、県内では唯一加賀市だけが採択を決めていました。今年度展示会に出された教育出版教科書は、悪評だった上記の掲載教材は削除されましたが、依然、礼儀作法、日本の礼賛、男女差の強調など他社に比べて際立っており、教育総研の場でも推薦できない教科書として挙げられていました。

 9月30日、教育総研として半沢英一・共同代表と事務局2名は、加賀市教育委員会にこの教育出版教科書の採択に対する抗議文を山田利明・教育長あてに提出しました。席上、越中谷・次長は「検定を通ったもの」「子どもたちにとって良いもの」「加賀市の教育方針に則ったもの」を基本に、公平に審議して決定している、また郷土の偉人・中谷宇吉郎が掲載されていることも評価されたと説明。ただ、採択委員会や教育委員会の中で、教育出版が第1候補だったかは、現段階では明らかにできないとしました。
 加賀市は2015年の中学校社会科教科書に育鵬社の歴史・公民教科書を採択して以後、一貫して「つくる会系」といわれる教科書を採択し続けていることが、全国的に注目されていることを改めて指摘し、授業に携わる教員からの意見も真摯に聞くべきだと申し入れました。来年度は再び中学校教科書採択となることから、これ以上こうした抗議の声が起きないような対応を強く求めてきました。

2019 加賀市道徳教科書採択抗議声明  (PDF)

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