教育政策

教育政策部会を中心に能登町に行ってきました。教育長から現状や重点施策などの説明を受けました。2005年に能都・内浦・柳田3町村が合併して能登町となりました。学校は統廃合が行われ、今は小学校5校に467人、中学校4校に282人が学んでいます。特記すべき施策として「海洋教育の推進」があり、小木小では特例校として「里海科」の新設が認定され、「海に親しむ、知る、守る、利用する」内容の授業が5・6年生で行われています。地域にある複数の専門機関や施設と連携して活動しており、他校でも総合で5時間以上取り組んでいます。

訪問のきっかけとなったのは、能登高校への県外からの留学生の新聞記事でした。町にある高校存続のための「能登高校魅力化プロジェクト」について、能登町ふるさと振興課地域戦略推進室から説明を聞きました。高校と町が連携、地域貢献を図っており、「能登高校を応援する会」では高校生に給付型奨学金など7つの補助メニューが設けられています。「地域産業学」や「鳳雛ゼミ」では地域連携プロジェクトや地域課題への取り組みを行っています。「まちなか鳳雛塾」は、旧公民館を改装して部活後の高校生から地元の小学生までが学べる場となっています。

その後、海洋教育とも連携する金沢大学の能登海洋水産センターを見学しました。旧ホテル跡地に能登町が建設し大学に無償で貸しており、魚類養殖の研究を行って町を学生と水産で活性化したいとしています。サクラマスやトラフグの薬を使わない養殖技術の開発に取り組んでいました。

「子どもの学びの保障」施策、「学校図書館図書費」

2020年4月文部科学省『高等教育の修学支援新制度』

「奨学金制度」19のうち14市町(9が給付型)

「就学援助」小学生の11.9%、中学生の13.8%が受給

「不登校」児童生徒への施策と教育機会確保等の措置

学校図書館図書費が交付税基準額に達成しているのは珠洲市と川北町のみ

学校司書はすべての市町で配備、複数校兼務や非正規での雇用

くわしくはこちらをクリック自治体調査結果

「野々市市の官民連携の取り組み」について大久保邦彦教育長より説明を受けた。まちづくりの課題として、これまでの人口の増加から今後は減少に転じるとともに老年人口は増加を続けるという推計が出ている。また、地域の活性化が低下、有効活用が必要な広大な未利用地、施設の老朽化などの問題があり、『点』を『線』へ『面』へと、官民連携としてBTO方式サービス購入型、運営にも民間を活用して、野々市小学校、小学校給食センター、文化交流拠点施設を整備した。

その後「学びの杜ののいちカレード」の視察を行った。学びの中心としての開架スペースを囲むようにキッチン、音楽、創作スタジオがあり市民のさまざまな活動の場として利用されている。児童図書スペースには、当地出身の米林宏昌監督のイラストに包まれるパオがあり「おはなし会」が実施されている。2017年11月の開館以来、夜10時までたくさんの市民が訪れており昨年10月来館者100万人を達成した。近隣自治体からの利用者も多い。

12月1日 石川県教育委員会に抗議の声明

今月、中学校2年生と小学校5年生が県評価問題(テスト)を行う。今年は新型コロナウイルスの影響から4月に予定していた全国学力学習調査は実施を見送られた。冬休みや土曜授業など例年とは違う状況での実施は子どもたちへの負担が大きい。このような中での来年の全国学力テストの練習のための問題演習はすべきではない。成績上位県の維持のためとしか考えられず、このための事前指導など苦手な子どもたちは学習への嫌悪感は増すばかりである。テストの結果が先行し、その対策のために疲弊している子どもたちや先生たちにとっては、今がやめるチャンスでもある。

抗議文(左クリック)

11月21日(土) 今年はコロナ禍の中で、県内各地を結ぶオンライン集会の形で開催した。来年から使用される中学生の教科書採択の年にあたり育鵬社の歴史や公民の教科書を採択した加賀市、小松市、金沢市から経緯などについて報告を受けた。いずれも調査委員や学校の先生などの評価が低かったにもかかわらず、最終の教育委員会議で決定された。

今年は全国でこれまで使用していた地区での不採択がふえており、育鵬社の歴史は1%程度の状況となることからデジタル教科書など利用環境の充実は難しくなる。大阪からの報告もあり、市民の傍聴への要望が認められたりYouTubeで中継されたことから、公正な採択が行われた。石川県でも開かれた採択をめざして、会議の公開を求める取り組みの継続が大切となる。

9月16日に公表された来年度から新たに使用する中学生の教科書について、小松市は歴史に育鵬社を、加賀市は歴史と公民が育鵬社、道徳が日本教科書と今年までと同じ会社のものが採択された。総研は歴史の植民地支配や侵略戦争を美化する近現代史部分や神話部分の間違いなどの劣悪性と道徳の人種差別などの問題点を指摘し採択のやり直しを求める抗議文(左クリック)を教育長にあてて提出した。

また、文科省からも通知があったように「開かれた採択」にむけ、採択を審議する会議の公開について市民からの傍聴を求める声に応え、決定の過程を明らかにし説明責任を果たすよう要望した。

 金沢市は、中学生が来年度から4年間使用する教科書として育鵬社の歴史教科書を採択しました。公表された会議資料の各中学校における調査研究報告書では3番目の評価であり、現在使用している育鵬社の教科書に対する先生方の評判も高くないにもかかわらず再び採択したことに疑問を感じます。金沢市民からは署名も提出され、採択に関する会議の公開を求める要望がありましたが、今年も金沢市は非公開で行われました。採択の理由の中には神話や道徳性があげられているが、社会科としての史実や学習指導要領の目的としては不適切である。また、調査報告書には、難解な言い回しや独特な文章表記が見られ使いづらい単元があるともありました。 教育総研では、全国的にも不採択が広がっている育鵬社の歴史教科書ではなく、子どもたちが学びやすい教科書の使用を求め、金沢市教育委員会に抗議の申し入れ(左クリックで抗議文)を行いました。

6月19日(金)第1回教育政策研究部会が開催されました。今年度の研究課題と活動計画を確認した後、現在行われている中学校教科書展示会と教科書採択について半沢部会長からレクチャーがありました。

教科書問題の発端は1993年の従軍慰安婦に対する日本軍の関与を認め謝罪した河野談話、1995年の日本の植民地支配と侵略を反省した村山談話に対し、1997年に日本会議と日本の加害責任を認めた歴史認識を教科書から排除することを目的として「新しい歴史教科書をつくる会」が結成されたことであった。2007年には安倍総理の肝いりで教科書を発行するために育鵬社がつくられた。現在、金沢市と小松市、加賀市で使用されているが、アジア近隣国との歴史では、韓国併合のページでは「植民地」という用語は使用されておらず、太平洋戦争も欧米の植民地支配からの解放のために大東亜戦争と呼ばれていたと記されている。日本軍の戦地でのようすなどもあまり書かれていない。韓国との間で問題になっている徴用工についてもこの教科書からは学べず未来の関係が懸念される。

前回の採択では先生が内容を調査して推薦した教科書が、教育委員会議で育鵬社に覆された経緯があり、金沢、小松、加賀の市民の会は会議の公開を要望している。静謐な環境を理由に傍聴を認めていないが、3月の文科省の通知では採択結果や理由などの情報の積極的な公表と説明責任を教育委員会に求めている。

例年5月に行っていた石川県教育予算についての意見交換会の開催を今後要望していく。

2019年度 県自治体における教育予算等の調査結果

「子どもの貧困対策」関連自治体施策

        「奨学金制度」何らかの制度を持つ自治体14/19、内9が給付型
  「就学援助」 県平均小学校11.9%、中学校13.9%

1.経過と現状

(1)2017年6月、厚生労働省が発表した2016年「国民生活基礎調査」で日本の子ども(18歳未満)の相対的貧困率※は、13.9%(7人に1人)となった。調査は3年おきになされており、過去最低だった前回より、2.4ポイント下がり12年ぶりに改善したという。ただ経済協力開発機構(OECD)の直近のデータによれば、加盟36カ国の平均は11.4%であり、日本は加盟国のうち、データのある34カ国中20位と依然低位にある。

※「相対的貧困率」国民一人ひとりの所得を高い順に並べ、真ん中の所得の半分(貧困線)に満たない人の割合をいう。

(2)2014年1月17日に施行された「子どもの貧困対策の推進に関する法律」(以下、貧困対策法)。法の目的は「子どもの将来が、生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、対策を総合的に推進すること」とされている。
 この貧困対策法は5年をめどに見直すことになっており、2019年9月7日に改正案が施行された。この改正案では、貧困状況の子どもや保護者の意見を反映させることを明記、ひとり親世帯の貧困率と生活保護世帯の子どもの大学進学率の2つの指標と改善策を政府の対抗に記すよう求めた。加えて、所得増加につながるよう、保護者への就労支援を進めることも盛り込んでいる。

(3)授業料以外でも私費負担が多額になっている。一般的な返済を必要とする貸与型奨学金は04年度に制度改変し、独立行政法人「日本学生支援機構」に所管が移行した。機構の奨学金は無利子と有利子の2種類で、貸与された奨学金の返済は卒業して6ヶ月後から始まり、20年で返還となっており、就職の可否に関わらず、3ヶ月滞納するとブラックリストに載せられる。2017年度の総貸与残高は9兆4千億円、返還者は426万人、3ヶ月以上の延滞者は16万人、卒業時の平均貸与額は無利子で240万円、有利子で340万円となっている。
   そうした中、文科省は2017年度から返済の必要がない給付型奨学金の支給を始めた。対象は大学等の進学を希望し、住民税が非課税となっている世帯が対象で自宅通学月2~3万円程度、自宅外で6~7万円となっている。初年度の2018年度は約18,000人程度、2019年度で21,000人程度が受給している。ただ必要としている全ての学生には行き渡らず、給付額も大学に通うには十分とはいえないと指摘もあり、引き続き課題となっている。

(4)就学援助は、生活保護世帯と、それに準じて生活が困窮している「準要保護」の子どもが対象となっており、生活保護世帯は国が補助、準要保護は市区町村が平均年7万円相当を補助している。2015年度では小中学生全体の15.2%を占めており、2010年度以降、15%以上の高止まりになっている。国が13年度から3年間で生活保護費の内、生活扶助分を6.5%切り下げて以来、2018年度10月からさらに生活扶助を中心に(最大5.0%減)引き下げている。基準を下げたことで就学援助対象者にも影響することとなり、自治体が定める基準(概ね生活保護基準の1.3倍)の見直しが迫られている。こうした「子どもの貧困率」の増加は財政状況の厳しい自治体負担が大きくなる傾向もあり、自治体間にバラツキが出ていると言われている。貧困対策法の趣旨を生かすには、自治体に運用を任せるのではなく、補助金の確保、所得制限の緩和、援助費目や金額の拡充がより一層必要となる。

(5)文科省が10月に発表した「不登校」(年間30日以上欠席)は、小中学校で164,528人と前年度比で20,497人増加、6年連続で増加している。教育総研では、県内状況を把握できないかと、新たに実態報告をお願いしたが、多くの自治体から「統計法」を根拠に公表できないとされ、集計は叶わなかった。
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