教育政策

政府の教育未来創造会議は大学生を援助する高等教育の修学支援制度について、従来の学生に加え中間層の理工系学生や多子世帯への対象を拡大する提言をまとめた。

大学に進学する高校生の半数近くが奨学金などの制度を利用しているが、現行の給付型奨学金の資格に該当する生徒は各高校に数名しかいない状況であり、卒業後の返済の負担が問題となっている。

総研では石川県内の自治体に調査を行っており、19のうち14自治体が独自の奨学金制度を持っている。そのうち3市3町は大学進学への制度があり加賀市は給付型も設けている。金沢市は新たに返還支援の企業に対する助成制度を予算化した。「子どもの学びの保障」について就学援助制度の受給状況なども経年比較を行っている。(詳細や他の内容については次をクリック)

石川県地方自治体における教育予算等調査結果

1月15日(土)石川県教育会館を中心に小松・加賀の3会場を結ぶオンライン集会を行いました。今年度から中学生は改訂後の新しい教科書を使用しています。育鵬社の歴史教科書は先生からの評価が低く全国では21から6地区に激減し1%の採択になりました。石川県では金沢・小松・加賀市が調査結果を覆し採択しました。集会では使っている先生の声を聞きました。小松市からは「他社の歴史教科書では、世界の文明や宗教から始まった後に日本の歴史を平安時代まで学ぶことになっている。育鵬社ではまず日本の縄文時代までを取り上げてから並列して世界史を学ぶが年代が前後しページ数も多いため定期テストでは苦労する。人物や用語の羅列が多く多面的・多角的に考察できる資料が少なく論議が深まらない。」加賀市からは複数の発言があり、支援学級の先生からは「公民の教科書にはワークがなく、他社のものを使っているが育鵬社の教科書では子どもたちは学びづらく、教科書もワークと同じものが必要となった。」金沢やオンライン参加者からの意見も多く出され、育鵬社の教科書での学びづらさがわかり、次回の採択では全国的に広がっている会議の公開を求め採択での過程や発言が明らかになるように取り組んでいきます。

 

 

教育政策部会を中心に能登町に行ってきました。教育長から現状や重点施策などの説明を受けました。2005年に能都・内浦・柳田3町村が合併して能登町となりました。学校は統廃合が行われ、今は小学校5校に467人、中学校4校に282人が学んでいます。特記すべき施策として「海洋教育の推進」があり、小木小では特例校として「里海科」の新設が認定され、「海に親しむ、知る、守る、利用する」内容の授業が5・6年生で行われています。地域にある複数の専門機関や施設と連携して活動しており、他校でも総合で5時間以上取り組んでいます。

訪問のきっかけとなったのは、能登高校への県外からの留学生の新聞記事でした。町にある高校存続のための「能登高校魅力化プロジェクト」について、能登町ふるさと振興課地域戦略推進室から説明を聞きました。高校と町が連携、地域貢献を図っており、「能登高校を応援する会」では高校生に給付型奨学金など7つの補助メニューが設けられています。「地域産業学」や「鳳雛ゼミ」では地域連携プロジェクトや地域課題への取り組みを行っています。「まちなか鳳雛塾」は、旧公民館を改装して部活後の高校生から地元の小学生までが学べる場となっています。

その後、海洋教育とも連携する金沢大学の能登海洋水産センターを見学しました。旧ホテル跡地に能登町が建設し大学に無償で貸しており、魚類養殖の研究を行って町を学生と水産で活性化したいとしています。サクラマスやトラフグの薬を使わない養殖技術の開発に取り組んでいました。

「子どもの学びの保障」施策、「学校図書館図書費」

2020年4月文部科学省『高等教育の修学支援新制度』

「奨学金制度」19のうち14市町(9が給付型)

「就学援助」小学生の11.9%、中学生の13.8%が受給

「不登校」児童生徒への施策と教育機会確保等の措置

学校図書館図書費が交付税基準額に達成しているのは珠洲市と川北町のみ

学校司書はすべての市町で配備、複数校兼務や非正規での雇用

くわしくはこちらをクリック自治体調査結果

「野々市市の官民連携の取り組み」について大久保邦彦教育長より説明を受けた。まちづくりの課題として、これまでの人口の増加から今後は減少に転じるとともに老年人口は増加を続けるという推計が出ている。また、地域の活性化が低下、有効活用が必要な広大な未利用地、施設の老朽化などの問題があり、『点』を『線』へ『面』へと、官民連携としてBTO方式サービス購入型、運営にも民間を活用して、野々市小学校、小学校給食センター、文化交流拠点施設を整備した。

その後「学びの杜ののいちカレード」の視察を行った。学びの中心としての開架スペースを囲むようにキッチン、音楽、創作スタジオがあり市民のさまざまな活動の場として利用されている。児童図書スペースには、当地出身の米林宏昌監督のイラストに包まれるパオがあり「おはなし会」が実施されている。2017年11月の開館以来、夜10時までたくさんの市民が訪れており昨年10月来館者100万人を達成した。近隣自治体からの利用者も多い。

12月1日 石川県教育委員会に抗議の声明

今月、中学校2年生と小学校5年生が県評価問題(テスト)を行う。今年は新型コロナウイルスの影響から4月に予定していた全国学力学習調査は実施を見送られた。冬休みや土曜授業など例年とは違う状況での実施は子どもたちへの負担が大きい。このような中での来年の全国学力テストの練習のための問題演習はすべきではない。成績上位県の維持のためとしか考えられず、このための事前指導など苦手な子どもたちは学習への嫌悪感は増すばかりである。テストの結果が先行し、その対策のために疲弊している子どもたちや先生たちにとっては、今がやめるチャンスでもある。

抗議文(左クリック)

11月21日(土) 今年はコロナ禍の中で、県内各地を結ぶオンライン集会の形で開催した。来年から使用される中学生の教科書採択の年にあたり育鵬社の歴史や公民の教科書を採択した加賀市、小松市、金沢市から経緯などについて報告を受けた。いずれも調査委員や学校の先生などの評価が低かったにもかかわらず、最終の教育委員会議で決定された。

今年は全国でこれまで使用していた地区での不採択がふえており、育鵬社の歴史は1%程度の状況となることからデジタル教科書など利用環境の充実は難しくなる。大阪からの報告もあり、市民の傍聴への要望が認められたりYouTubeで中継されたことから、公正な採択が行われた。石川県でも開かれた採択をめざして、会議の公開を求める取り組みの継続が大切となる。

9月16日に公表された来年度から新たに使用する中学生の教科書について、小松市は歴史に育鵬社を、加賀市は歴史と公民が育鵬社、道徳が日本教科書と今年までと同じ会社のものが採択された。総研は歴史の植民地支配や侵略戦争を美化する近現代史部分や神話部分の間違いなどの劣悪性と道徳の人種差別などの問題点を指摘し採択のやり直しを求める抗議文(左クリック)を教育長にあてて提出した。

また、文科省からも通知があったように「開かれた採択」にむけ、採択を審議する会議の公開について市民からの傍聴を求める声に応え、決定の過程を明らかにし説明責任を果たすよう要望した。

 金沢市は、中学生が来年度から4年間使用する教科書として育鵬社の歴史教科書を採択しました。公表された会議資料の各中学校における調査研究報告書では3番目の評価であり、現在使用している育鵬社の教科書に対する先生方の評判も高くないにもかかわらず再び採択したことに疑問を感じます。金沢市民からは署名も提出され、採択に関する会議の公開を求める要望がありましたが、今年も金沢市は非公開で行われました。採択の理由の中には神話や道徳性があげられているが、社会科としての史実や学習指導要領の目的としては不適切である。また、調査報告書には、難解な言い回しや独特な文章表記が見られ使いづらい単元があるともありました。 教育総研では、全国的にも不採択が広がっている育鵬社の歴史教科書ではなく、子どもたちが学びやすい教科書の使用を求め、金沢市教育委員会に抗議の申し入れ(左クリックで抗議文)を行いました。

6月19日(金)第1回教育政策研究部会が開催されました。今年度の研究課題と活動計画を確認した後、現在行われている中学校教科書展示会と教科書採択について半沢部会長からレクチャーがありました。

教科書問題の発端は1993年の従軍慰安婦に対する日本軍の関与を認め謝罪した河野談話、1995年の日本の植民地支配と侵略を反省した村山談話に対し、1997年に日本会議と日本の加害責任を認めた歴史認識を教科書から排除することを目的として「新しい歴史教科書をつくる会」が結成されたことであった。2007年には安倍総理の肝いりで教科書を発行するために育鵬社がつくられた。現在、金沢市と小松市、加賀市で使用されているが、アジア近隣国との歴史では、韓国併合のページでは「植民地」という用語は使用されておらず、太平洋戦争も欧米の植民地支配からの解放のために大東亜戦争と呼ばれていたと記されている。日本軍の戦地でのようすなどもあまり書かれていない。韓国との間で問題になっている徴用工についてもこの教科書からは学べず未来の関係が懸念される。

前回の採択では先生が内容を調査して推薦した教科書が、教育委員会議で育鵬社に覆された経緯があり、金沢、小松、加賀の市民の会は会議の公開を要望している。静謐な環境を理由に傍聴を認めていないが、3月の文科省の通知では採択結果や理由などの情報の積極的な公表と説明責任を教育委員会に求めている。

例年5月に行っていた石川県教育予算についての意見交換会の開催を今後要望していく。

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